2005-01-01から1年間の記事一覧

Web上の公演情報と公演評をまとめるための提言

ブログの仕組みを使って、散在する情報を集約したり、アクセスしやすくしようよ、というお話。その前に、前フリ的言い訳。ここのところ、拙HPやブログの公演情報も公演評も更新が滞っている。このまま数多の個人HP同様に開店休業化してしまうのか? と思われ…

トラックバックしたらリンクがマナー?

9月号の「ココログマガジン」を受信した。いつもは読まずに捨てているのだが、今日はリンクをクリックして、「トラックバック入門」を読んだところ、「文中リンクのないトラックバックは送らないこと」をマナーとして推奨しているので驚いた。「当方の記事へ…

チェルフィッチュダンスのこれから(岡田利規《クーラー》)

4回目を迎えた「トヨタ・コレオグラフィー・アワード」(7月9日、10日)の会場がシアタートラムから世田谷パブリックシアターに移り、今年は私もようやくチケットを入手することができた。ところがタイミング悪く本業がビックリするほどの忙しさ。仕方なく1…

伊藤キムと土方巽(《禁色》)

2005年版《禁色》と銘打たれ、土方巽や三島由紀夫の名前と共に宣伝された伊藤キムの新作《禁色》 公演。見に行った6月9日は、世田谷パブリックシアターに立ち見が出るほどの大盛況であった。彼の公演には珍しく、土方の《禁色》 (1959)公演に立ち合ったので…

解けない謎(『ケルベロス第五の首』)

図書館で予約していた話題の難解SF小説、ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』(柳下毅一郎訳,国書刊行会,2004)の順番が回ってきてしまい、仕方なく忙しい最中に読むことになった。3部構成の中編のうち、小説として楽しめたのは最初の1編だけで、あとは謎…

ダンサーの身体を可視化する振付(松本大樹《7区》など)

このところ「なんでもあり」感の下、コンテンポラリーダンス・シーンが盛り上がっている。盛り上がるのは結構なことだが、実際のところ、日本のダンサーたちが「なんでもあり」で自由に踊れるようになっているとは思わない。従来のダンスカルチャーの規制か…

内藤礼『地上はどんなところだったか』

■作品の背後のフィクショナルな主体 先日、『地上はどんなところだったか』内藤礼展(ギャラリー小柳,05年4月1日〜5月14日開催)を見に行った。銀座のビル8Fの会場に入ると、「ある一瞬間、生の外に出た私のうちに死者のまなざしが生まれるとき、死者は地…

「虚の第一世代」の2つの目線(川村毅《クリオネ》)

軽い芝居、しょぼい芝居 ルー大柴が手塚とおるに言う。どっか軽いんだよ、あんた。2月にザ・スズナリで上演されたT factory《クリオネ》(*)の第二幕中盤で、のらりくらりとした態度を取り続ける首塔聖人(手塚)に映画監督・国仲誠一郎(ルー)が言うセリ…

村人のダンスと北川辺町民のダンス(松本修《城》)

松本版《城》の提出する構図 《トーキョー/不在/ハムレット》と同じ頃、新国立劇場小劇場で上演された《城》(原作:カフカ、構成・演出:松本修)(*)は、途中20分の休憩を挟んで3時間45分という長丁場の芝居だった。主人公である測量技士Kは、陽気で…

メディアミックス/若者/ニブロール(《トーキョー/不在/ハムレット》)

メディアミックス的興行 今年1月9〜23日に三軒茶屋シアタートラムで上演された遊園地再生事業団《トーキョー/不在/ハムレット》は、前年の5月のリーディングに始まり、原作の小説発表(『文學界』8月号収録「秋人の不在」)、関連映像作品の公開(7月、《…

横浜ソロ×デュオ<Competition>+ソロ×デュオ部門1日目

ソロ×デュオ部門は、30日との二日間で行われるコンクールなのだが、残念ながら、1日目しか見られない。なので、1日目のみの感想を速報的に書く。だいたい、公演を見たその日のうちに勢いで書いてすぐに公開すると、後で後悔することが多いが、まあ、いい…

三浦演出の今日性(地点「雌鶏の中のナイフ」)

1月6日、青年団リンク・地点『雌鶏の中のナイフ』(1月1日〜23日、アトリエ春風舎)を見る。デイヴィッド・ハロワーの戯曲は、自分の記憶を文字によって外在化させることで起こる認識の変化を、女の自立のプロセスに重ねるという、なかなか興味深いものの…