2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ペルーの参加する観客たち

ペルーの子どもたちの舞台への反応はとてもビビットだ。舞台から俳優が問いかければ元気よく応えるのは勿論だが、それだけでなく、誰かが主人公に悪さを仕掛けようとしている場面では、主人公に注意を喚起するし、追いかけっこやかくれんぼの場面では、「あ…

ブレヒトの影響

ラテンアメリカ演劇に詳しい里見実氏は「ラテンアメリカで、ブレヒトの思想と方法は活きた火山帯として、現に激しく火を吹きつづけている」と書いている(『ラテンアメリカの新しい伝統』晶文社刊、1990)が、イスマエルがブレヒトから受け継いだものは題材…

観客志向の気の長い公演スタイル

同劇団は2009年9月以来、1本の作品を3カ月近くに渡って、毎週土日に1回ずつ上演するというスタイルを採っており、驚いたことにほとんど休演期間をおかない。年間4本の作品をそれぞれに高い完成度に磨いた上で次々舞台に掛けることができるのは、アベハ時…

ベテラン演出家と若手俳優で精力的に活動

首都リマ市では児童演劇が盛んである。主な区(distrito)の各文化センターや博物館、美術館で児童演劇が上演されている。東京では夏休みなど特定の時期のみしか目立たないが、リマでは年間を通して、毎週末のように行われている。2009年からリマで活動して…