2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「虚の第一世代」の2つの目線(川村毅《クリオネ》)

軽い芝居、しょぼい芝居 ルー大柴が手塚とおるに言う。どっか軽いんだよ、あんた。2月にザ・スズナリで上演されたT factory《クリオネ》(*)の第二幕中盤で、のらりくらりとした態度を取り続ける首塔聖人(手塚)に映画監督・国仲誠一郎(ルー)が言うセリ…

村人のダンスと北川辺町民のダンス(松本修《城》)

松本版《城》の提出する構図 《トーキョー/不在/ハムレット》と同じ頃、新国立劇場小劇場で上演された《城》(原作:カフカ、構成・演出:松本修)(*)は、途中20分の休憩を挟んで3時間45分という長丁場の芝居だった。主人公である測量技士Kは、陽気で…

メディアミックス/若者/ニブロール(《トーキョー/不在/ハムレット》)

メディアミックス的興行 今年1月9〜23日に三軒茶屋シアタートラムで上演された遊園地再生事業団《トーキョー/不在/ハムレット》は、前年の5月のリーディングに始まり、原作の小説発表(『文學界』8月号収録「秋人の不在」)、関連映像作品の公開(7月、《…