2004-09-10から1日間の記事一覧

『シンセミア』(3)−−悪意の「読書モデル」

『シンセミア』は最後まで正体を明かさない語り手によって、基本的に三人称で語られている。無論、三人称で書かれた小説の常套手法である、登場人物の意識が入り込む部分(独白的な部分。”一人称化”している部分)は随所にある。これまで2回の記事で議論し…